2015年8月 記事一覧

La petite Amalfitaine 1

ラ・プティット・リゾート ストーリー。
petite はフランス語で「小さい」の女性形。 可愛らしいと言う意味も込めています。
このシリーズではヨーロピアンリゾートの息吹きを感じる瀟洒でコンパクトな大きさの建物のデザイン設計をご提案しています。
第4回目は ラ・プティット・アマルフィテーヌ へと、いざないます。
ナポリやアマルフィで過ごしたヴァカンスを思い出しながらファサードを描きました。

la petite amalfitaine

南フランスからイタリアの地中海沿岸にかけての景色は、空や海が眩く、緑が輝き、色とりどりの明るく鮮やかな壁の建物が並びます。
イタリアのリヴィエラ海岸やナポリからアマルフィにかけて、風光明美で夢のようなリゾートの村が点在します。
これらの地で、ホテルのテラスにでも座って、そよ風を感じながら海をぼーっと眺めていると、時間がゆっくりと流れて行き、「人生あくせくしてもしょうがない」と思ってしまいます。
イタリアのヴィラ等の建物を見ていると、やはり、どこか、A・パラディオの流れを汲むシンメトリーなバランスをとった美観があります。
漆喰壁は、石榴やレモン、オレンジなど、フルーツのような美味しそうに感じる色合いです。
燦々と降り注ぐ太陽を浴びたレモンやオレンジを庭でもいできて朝のフレッシュジュースを作る。そんな生活を送ってみたいですね。
アトリエ アマルフィターナでは都会の目まぐるしいリズムから解放され、ゆったりと優雅な空間で過ごしたい貴方のために、イタリアはアマルフィやトスカーナなどの優美なリゾートに佇むヴィラやホテルからインスパイアされたデザイン・設計をご提案いたしております。
それぞれ敷地固有の条件やお客様固有のご要望に合わせてプランニングいたします。
ご興味をもたれた方はアトリエ アマルフィターナまでお問い合わせくださいませ。

La petite Victorienne 1

ラ・プティット・リゾート ストーリー。
petite はフランス語で「小さい」の女性形。 可愛らしいと言う意味も込めています。
このシリーズではヨーロピアンリゾートの息吹きを感じる瀟洒でコンパクトな大きさの建物のデザイン設計をご提案しています。
第3回目は ラ・プティット・ヴィクトリエンヌ へ訪れいただきます。
イギリスはヴィクトリア朝の優雅な時代の建築のエスプリを採りこみつつ、リゾートを感じるデザインです。
petite victorienne

カラッと晴れて真っ青な空の下、明るく陽気な南仏の建物も魅力的ですが、どんよりとした灰色の空の下、しっとりとしたイギリスの建物もミステリアス雰囲気が漂いとても魅力的です。
ハリー・ポッターのお話のように、子供達が魔法の杖とほうきを持って魔法使いの学校に向かって飛び出して行く姿を想像してファサードを描きました。(日本の街中仕様なので煙突はついていません。)
ここで、少しヴィクトリア朝の建築の特徴をお話しましょう。
イギリスにおいてヴィクトリア朝の時代にはゴシックリヴァイヴァルの建築が最盛期を迎えました。
ピクチャレスクな風景にゴシック様式のモチーフを採り入れた中世の荒々しい力強さを感じる建築が一体となってロマン主義的な審美感が表現されました。
また、ウィリアム・モリスらによるアーツアンドクラフツ運動が起こった時代でもあります。
大量生産される工業化製品に反発して中世期からの熟練職人による手仕事に回帰しようという運動でした。
フランスはイギリスほどゴシックリヴァイヴァルは盛んではありませんでしたが、中世時代のゴシック建築が沢山存在します。 ゴシックの特徴の一つとして、アーチは中央部分が尖がっています。 
また、イギリス、北ヨーロッパの建物においてフランス、イタリア、スペイン等の建物と比べて顕著なのは、街のファサードに装飾的なペディメントとしてではなく、急勾配屋根の切妻面を見せることです。
パラディアンに反しアシンメトリーな構成で、背の高い切妻や尖塔、塔屋、ドーマー窓がついた建物は中世時代の不思議なロマンを感じます。
ラ・プティット・ヴィクトリエンヌでは、タイムスリップしたような、どこか中世の面影のあるイギリスはヴィクトリアンな建築の特徴や風合いをとり込み、手仕事の味わいを大事にしたデザイン・設計をご提案しています。
それぞれ敷地固有の条件やお客様固有のご要望に合わせてプランニングいたします。
ご興味をもたれた方はアトリエ アマルフィターナまでお問い合わせくださいませ。

La petite Tropézienne 1

ラ・プティット・リゾート ストーリー。
petite はフランス語で「小さい」の女性形。 可愛らしいと言う意味も込めています。
このシリーズではヨーロピアンリゾートの息吹きを感じる瀟洒でコンパクトな大きさの建物のデザイン設計をご提案しています。
第2回目は ラ・プティット・トロペジエンヌ へご案内いたしましょう。

la petite tropezienne
フランスの建物を見ていてつくづく言えることは、その地の気候や採れる石や顔料が街の色合いを形成していることです。
パリを含む北フランスは一年を通すと、イギリスと同じように、雲がすっかり消え去った晴天の日はあまり多くありません。 水色の空に柔らかい光の中では落ち着いた色合いや、淡いパステルカラーがエレガントに映ります。
そして、パリからTGVで地中海側のマルセイユやニースに南下すると、一気に空や街の色合いが変わることに気が付きます。(トロペジエンヌのサントロペはマルセイユからニースに向う途中にあるリゾート地です。)
空は雲ひとつなく真っ青。 照りつける太陽。
そんな空の下、建物はコントラストのあるとても明るい色合いとなり陽の輝きを感じます。
屋根は橙からオークル、赤茶の素焼き瓦。 街中では寄棟が多いですが、カントリーサイドでは切妻をよく見かけます。 高い所から見下ろすと素焼き瓦屋根どうしがつながって、散りばめられたモザイクの絵画を見ているようです。
プロヴァンス地方では壁は明るいクリーム色が多いですが、コート・ダジュール地方に向かうほど、カラフルになってきます。 オレンジ、黄色、桃色、ザクロ色、オークル、等々。
自然な鮮やかさのある色合いですが、きつい色ではなく、陽気な雰囲気です。
内外の塗り壁の塗りムラや、経年と共に朽ちた部分などに味わいがあり、魅力を感じます。
床材のテラコッタタイルも自然で素朴な風合いにほっとした気分になります。
新建材のピカピカで完全無欠な緊張感から解放されるようです。
窓辺の鎧戸は壁の色に合わせて、補色的な色合いがきます。
鎧戸は南仏の強い光や温度を室内において調整してくれます。
南フランスは一年を通して温暖なのでリビング・ダイニング続きのオープンテラスで食事をとることが多いライフスタイルです。 パーゴラの緑やプラタナス、オリーブの木が心地よい木陰を作ってくれます。 からっと乾燥したそよ風にラヴエンダーをはじめ、豊かなハーブ達、柑橘系の木々達が爽やかに香ります。
ラ・プティット・トロペジエンヌでは、日本にいながらにして南仏はプロヴァンスやコート・ダジュール地方の建物に滞在しているかのように楽しんでいただけるよう、その特徴や風合いをとり込んだデザイン・設計をご提案しています。
それぞれ敷地固有の条件やお客様固有のご要望に合わせてプランニングいたします。
ご興味をもたれた方はアトリエ アマルフィターナまでお問い合わせくださいませ。

La petite Parisienne 1

今回はラ・プティット・リゾート ストーリーをご紹介いたします。
petite はフランス語で「小さい」の女性形。 可愛らしいと言う意味も込めています。
このシリーズではヨーロピアンリゾートの息吹きを感じる瀟洒でコンパクトな大きさの建物のデザイン設計をご提案しています。
第1回目として、ラ・プティット・パリジェンヌ からご案内いたしましょう。

la petite parisienne
まず、パリやその周辺の地方の建物の特徴についてお話します。
色合いは、外壁はクリームベージュ、アイヴォリー、屋根はチャコールグレーがベースです。 外壁はその地方から採掘されたライムストーンから成ります。 屋根はスレート瓦です。
屋根の形はマンサード屋根と呼ばれる寄棟2段勾配の構成が典型的で、急勾配の部分に屋根裏階のドーマー窓(仏語でlucarne)が設けられます。 また、l’oeil de beuf (訳すと牛の目)という小さな楕円型の窓もよくお目みえします。
ヨーロッパは北部は屋根が急勾配で、雪があまり降らない南部では緩勾配となります。 急勾配の屋根とその屋根裏はとても魅力のある空間を作り出します。 ラ・プティット・リゾートシリーズでは日本の斜線制限や高さ制限をクリアし、また予算も考慮して屋根勾配はほどほどに調整してあります。
窓については、もともと石造において日光をより多くとるため、また、天井高もあるため、細長い(縦長の)プロポーションです。 開口部上部は、やはりもともと石造故、アーチを構成していたり、中央にキーストーンが入っています。 そして、厚みのある壁の窓は内側に開きます。 日本は降雨量も多く、雨が横に降りつけ、外開きの窓ですが、ヨーロッパでは上からしとしと、まっすぐ降ってくる違いがあります。 また、イギリスや北欧、北米ではダブルハング(上げ下げ窓)がよく使われますが、フランスやイタリア、スペインではあまりファサードに見かけません。 観音開き窓の両側に鎧戸がつけられ、パリや周辺地域では2枚に折りたたまれ、壁の厚みの中に納まっていることが多いです。
窓の並ぶリズムやバランスはファサードの美観において非常に重要になってくるので、常にプランや断面と同時進行でファサードを設計デザインします。
そして窓下に華やぎを与えているのが、ロートアイアンの手摺や石のバラスターです。 ロートアイアンは繊細かつ流麗な曲線を描き、とても洗練されたデザインの職人芸の鍛鉄です。 残念ながら、コストを安くするために中国で作られるものはなかなか洗練の域には達していません。 
ラ・プティット・パリジェンヌでは、日本にいながらにしてパリとその周辺地域の建物に滞在しているかのように楽しんでいただけるよう、その特徴や風合いをとり込んだデザイン・設計をご提案しています。
それぞれ敷地固有の条件やお客様固有のご要望に合わせてプランニングいたします。
ご興味をもたれた方はアトリエ アマルフィターナまでお問い合わせくださいませ。