le colombage 記事一覧

Colombage resort story -sketch1

2017年がスタートしました。 
いったい、この一年どんな年になるでしょうか?
どんな年にしたいか抱負を持って、そちらの方向に少しづつ歩んで行くことが大切ですよね。

さて、梅の蕾もそろそろ綻びだした今日この頃ですが、お天気の良い日はお陽様に向って嬉々としているようにも見えます。
これから一層寒さが増して行く折り、今回は春のうららかな陽射しの中の淡い緑を思い浮かべながら、コロンバージュリゾートストーリーのスケッチを描きました。

colombage1

前回の記事にても触れましたが、中世からあるコロンバージュ、木骨造の建物はフランスの国内のあちこちで見ることができます。 特に多く見られるのが、ノルマンディー地方やアルザス地方です。
木部の彫刻や斜め材に見られるデザインはその地方によってヴァリエーションに富み、味わい豊かな職人芸を楽しむことができます。
古い建物を修復・保存する歴史は長く、伝統を再現する職人達がその腕を継承してきているのです。
日本で言う古民家に相当するわけですが、やはり解体して移築することが可能です。
普段、都会で生活していると、工業生産の部材で構成された直線だらけのビルに取り囲まれた景色がが当たり前になっています。
しかし、自然界には厳格に長く伸びる直線は水平線等を除いて、それほどないのがもともとで、自然な曲線やアーチを作ってバランスをとっています。 
正確無比の直線構造は人間が創り出した人工的な世界であり、個人的には、どこか縛られているような気がして、時々解放されたくなることがあります。
なので、コロンバージュの建物ような、手作りの温かみ、少し曲がった形、自然な歪み、朽ちたでこぼこ感、ハンドペイントの剥げや色褪せ、等々にほっとし、経年による魅力を感じます。
もちろん、そこにはベースに洗練されたセンスもあることは言うまでもありません。
カントリースタイルと聞くと若干洗練されていないものも想像できますが、「お洒落な田舎家」が多いのがフランスの地方らしさとも言えます。
そして、かつてフランスの画家ル・シダネルが愛したように、柔らかな曲線を描くつるバラが壁面に這う姿がよく映える建物でもあります。
コロンバージュの家のテラスにて、カフェテーブルでコーヒーでもいただきながら、のんびりバラを愛でる休日を過ごすのも素敵ですね。
アトリエ アマルフィターナでは、そんな優雅な休日を過ごしたい貴方のために、コロンバージュリゾートと名付け、木組み意匠を採り入れたフレンチな設計デザインのご提案をいたしております。
ご興味を持たれた方はメール、お電話にてお問い合わせくださいませ。

それでは今年も、皆様にとって素晴らしい一年となるよう、お祈り申しております。

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Le colombage resort story 1

今年の9月は台風がたくさんやって来て大変でしたが、10月も半ばとなり、ようやくお天気が落ち着いてきましたね。
そろそろ秋バラのシーズンとなります。
自宅の庭でもちらほら咲き出しまして、「バラって秋も咲くんですね?」と、よく前を通りかかる方から聞かれます。
そうなんです。 種類によりますが、近年はバラの品種がどんどん改良されて、冬まで繰り返し咲くバラがだいぶ増えました。 春ほどにぎやかに咲きませんが、それでも曇りの日など、一輪でもぱっと華やかな彩りのバラが咲いていると辺りを明るくしてくれます。
しっとりした芸術の秋には絵画を鑑賞したくなるものですが、私の好きな画家の一人にアンリ・ル・シダネルがいます。
パリから北に行ったジェルブロワという村に居を構えてバラに囲まれた建物のある風景画を沢山描きました。

le-sidaner1le-sidaner2le-sidaner3上から
les roses sur la maison 1917,
la place du Puits à Honfleur 1921,
Vieille rue au crépuscule à Gerberoy 1929 collection privée

構図の取り方も素晴らしいですが、一日、そして季節の変化の中で微妙に移ろい行く光が建物や辺りに反映された幻想的な世界に感動します。
鮮やかな色彩をつくり出す南フランスの光とはまた違う、北フランスの柔らかな光と空気や湿度のようなものが感じられます。

colombage exampleそして、絵に登場している木組みの家。
木組みはフランス語でコロンバージュ colombage または pan de bois と言います。
パリから離れて地方に行くと、いろいろな所で見かけることができますが、特に、ジェルブロワも近いノルマンディー地方周辺とパリから東に行ったドイツ国境に近いアルザス地方に多いです。
木組みの間に種々の壁材を詰めて壁を形成しているのですが、レンガをいろいろなパターンに積んでいるものもあります。 また、斜材の入れ方もヴァリエーションに富み、各木部材に職人芸の腕が見られ、表情豊かです。
colmar-alsace一番下はアルザス地方、コルマールの街並み。 典型的な木組みの家の姿が見られます。
木骨造ですが、一階は石造の場合が多く、開口部がアーチとなっています。
コロンバージュはイギリスに行くとハーフティンバーと呼ばれますが、テューダー朝時代に多く建てられたので、チューダースタイルとも呼ばれています。
ヨーロッパの各地で中世時代から建てられた古民家です。
アルザス地方のお隣ドイツにも美しい木組みの家が沢山ありますよね。
現在は修復、または木組みデザインを実現するのにあたり、構造材としてではなく、壁の表層に木材を貼ります。
コロンバージュについて、別ブログにても記事を書いていますので、よろしければお読みください。
パリのハーフティンバー
コロンバージュのファサードには、ル・シダネルの絵画のように、壁を這うつるバラがとても美しく映えます。
木組みの壁にからまってこぼれるように咲くつるバラを眺めながら、その前のテラスにて朝食やアフタヌーンティーをして過ごす、なんてナチュラルテイストな暮らしに憧れてしまいます。
そんなご希望を持たれる貴方のためにアトリエ アマルフィターナではコロンバージュデザインをとり入れたオリジナルな設計をご提案差し上げます。
ご興味をもたれた方はお電話、メールにてお問い合わせくださいませ。

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