Le colombage resort story 1

今年の9月は台風がたくさんやって来て大変でしたが、10月も半ばとなり、ようやくお天気が落ち着いてきましたね。
そろそろ秋バラのシーズンとなります。
自宅の庭でもちらほら咲き出しまして、「バラって秋も咲くんですね?」と、よく前を通りかかる方から聞かれます。
そうなんです。 種類によりますが、近年はバラの品種がどんどん改良されて、冬まで繰り返し咲くバラがだいぶ増えました。 春ほどにぎやかに咲きませんが、それでも曇りの日など、一輪でもぱっと華やかな彩りのバラが咲いていると辺りを明るくしてくれます。
しっとりした芸術の秋には絵画を鑑賞したくなるものですが、私の好きな画家の一人にアンリ・ル・シダネルがいます。
パリから北に行ったジェルブロワという村に居を構えてバラに囲まれた建物のある風景画を沢山描きました。

le-sidaner1le-sidaner2le-sidaner3上から
les roses sur la maison 1917,
la place du Puits à Honfleur 1921,
Vieille rue au crépuscule à Gerberoy 1929 collection privée

構図の取り方も素晴らしいですが、一日、そして季節の変化の中で微妙に移ろい行く光が建物や辺りに反映された幻想的な世界に感動します。
鮮やかな色彩をつくり出す南フランスの光とはまた違う、北フランスの柔らかな光と空気や湿度のようなものが感じられます。

colombage exampleそして、絵に登場している木組みの家。
木組みはフランス語でコロンバージュ colombage または pan de bois と言います。
パリから離れて地方に行くと、いろいろな所で見かけることができますが、特に、ジェルブロワも近いノルマンディー地方周辺とパリから東に行ったドイツ国境に近いアルザス地方に多いです。
木組みの間に種々の壁材を詰めて壁を形成しているのですが、レンガをいろいろなパターンに積んでいるものもあります。 また、斜材の入れ方もヴァリエーションに富み、各木部材に職人芸の腕が見られ、表情豊かです。
colmar-alsace一番下はアルザス地方、コルマールの街並み。 典型的な木組みの家の姿が見られます。
木骨造ですが、一階は石造の場合が多く、開口部がアーチとなっています。
コロンバージュはイギリスに行くとハーフティンバーと呼ばれますが、テューダー朝時代に多く建てられたので、チューダースタイルとも呼ばれています。
ヨーロッパの各地で中世時代から建てられた古民家です。
アルザス地方のお隣ドイツにも美しい木組みの家が沢山ありますよね。
現在は修復、または木組みデザインを実現するのにあたり、構造材としてではなく、壁の表層に木材を貼ります。
コロンバージュについて、別ブログにても記事を書いていますので、よろしければお読みください。
パリのハーフティンバー
コロンバージュのファサードには、ル・シダネルの絵画のように、壁を這うつるバラがとても美しく映えます。
木組みの壁にからまってこぼれるように咲くつるバラを眺めながら、その前のテラスにて朝食やアフタヌーンティーをして過ごす、なんてナチュラルテイストな暮らしに憧れてしまいます。
そんなご希望を持たれる貴方のためにアトリエ アマルフィターナではコロンバージュデザインをとり入れたオリジナルな設計をご提案差し上げます。
ご興味をもたれた方はお電話、メールにてお問い合わせくださいませ。

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