2014年9月 記事一覧

ヴィクトリアン・マナー物語

南フランスが真っ青な空に鮮やかな色合いだとすると、イギリスはどんよりした雲に覆われがちな柔らかな色合い。 そこが、また別の魅力でもあります。
sudeley castle1 Helmingham Hall1
イギリスのお城やマナーと呼ばれる昔の荘園の館はミステリー小説の舞台になりそうなムードが漂い、とてもロマンティック。 怪しい雲空に稲光が光ったらもうすっかりサスペンス気分です。
広大な領地には緑濃き庭園が拡がります。
そして、緑豊かでとても美しいイギリスのカントリーサイドの家々。
cotswolds houses house
コッツウォルドストーンにはつるバラがよく映えます。
rose door rose window rose gate 
つるバラがゲートや玄関、窓辺を彩ります。 両側にポーチ柱などなく切妻の庇がついただけの簡素な玄関ですが、そのひなびた感じにとっても風情があります。
red brick house 2a farm house1
白い窓とのコントラストが美しい古びたレンガの家。
コンサヴァトリーがついていたら言うことなしです。
garden-conservatory conservatory 2
コンサヴァトリーで緑の庭を眺めながらアフタヌーンティーを楽しんだり、趣味の時間を過ごしたりできたら優雅ですね。
アトリエ アマルフィターナでは、コッツウォルドストーン、レンガを使ったアシメトリックなヴィクトリアンスタイルのファサードデザインや、コンサヴァトリーを組み込んだガーデンライフを楽しむ建築設計をいたしております。
イギリスの風格あるデザインの建物をご希望されている方、メール・お電話にてのお問い合わせお待ちしています。

エーゲアン・アイランズ物語

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エーゲ海、サントリーニ島の岸壁の起伏にへばりついて建つ住居群。
まるで海底にでもいるような青と白のファンタジーある世界です。
滑らかな曲線や曲面、半球、円筒で構成されていて、波や水や光の揺らめきを感じます。
大都会の硬質でピン角、垂直、直角ラインで構成された建物の世界からやって来ると一度に緊張から解き放たれたようで癒されます。
こんな有機的なフォルムの建物で爽やかな気分でリラックスして過ごせたら素敵ではありませんか?
アトリエ アマルフィターナではエーゲ海の島々の建物からインスパイアされたオリジナルでヴァリエーション豊かなデザイン・設計をいたしております。

スパニッシュパティオ物語

スペイン、アンダルシア地方。 グラナダ、コルドバ、セビリア等々の旧市街を訪れるとイスラム文化と融合した魅惑的な建築に出会います。
小路を散策していると、その両側は白い壁で閉ざされています。 そして、所々アーチに穿った入口をのぞくと、レース模様のようなロートアイアンゲートが現れます。

patio entrance25 patio gate2 patio gate

その先に見えるのは緑や色とりどりの花々で一杯の陽の降り注ぐパティオ。
外に向かって閉ざし、内に向かって開かれた中庭空間が奥に広がります。

inside patio  fuente2

中央には噴水があり、パティオ内に水の音が心地よく響きます。
そこに美しい色をしたカナリアのさえずりなど聞これば、もう夢見心地の世界にいる気分でしょう。

patio corridor  patio stairs

パティオの周囲をアーチの回廊が巡っています。
その回廊の一角にある階段を上って・・・。
上から手摺越しにパティオを眺めるのもまた楽しい。

parador

こちらのように、スペインにはパラドールと言う昔の宮殿や修道院を改修した豪華なホテルがいくつもあります。
パティオでモーニングコーヒーを飲むなんて格別ですね。

alhambra1

そして、パティオ建築の最高傑作はやはり、アルハンブラ宮殿でしょうか。
周囲をギャラリーが取り囲む中庭空間の形は、街の広場においても同様で、ヨーロッパの特徴ある空間です。
外からの交通を遮断して、そこに人々が憩う親しみやすい空間が形成されます。
中にいるだけで様々なストーリーが展開しそうなパティオ空間。
中庭のある住宅をコートハウスと呼びますが、魅力一杯のパティオのある暮らしはとても豊かなものです。
アトリエ アマルフィターナではスペインのクラシックな建築にインスパイアされたパティオ空間を採り入れた設計や外観デザインをご提案いたしております。

ヴィラ・イタリアーナ

ヨーロッパにはかつて裕福な一族の邸宅やお城として建てられ、現在ホテルとして使われている豪華な建物が沢山あります。
イタリアにはそうしたとても魅力的なヴィラが風光明美なリゾート地に建っているのをよく見かけます。

italian villa  villa carlotta

上の写真を見ると、フランスとも、イギリスとも、スペインともまた異なるイタリアンなスタイルのファサードです。
シンメトリックなリズムを持ち、見上げると装飾の施された屋根の軒が見え、緩勾配の屋根は見えません。
その当時の贅をこらして造られたどっしりとした石造り。 建物の前には緑豊かな庭園が広がります。 披露宴会場としてもよく使われます。
中は中でまた、素晴らしいインテリアが広がります。 必ずしもこってりしたクラシックではなかったりします。 現代的なセンスで、洗練された、重すぎず、華のあるクラシックテイストに魅了されます。 イタリア人の色使いのセンスはフランス人と張り合い、抜群! フランス人の色使いともやや異なります。 たっぷりロマンティックな気分に浸れる内装で夢を見させてくれます。
この建物をそのままというわけに行きませんが、そのエッセンスが詰まった建物で過ごせたら素敵ですね。
そんな優雅な空間をご希望される貴方のために、アトリエ アマルフィターナではヴィラ・イタリアーナと名付けたストーリーにてイタリアの風光明美なリゾートに立つヴィラやホテルにインスパイアされたオリジナルな設計デザインをいたしています。

ラ・トロペジエンヌ

パリから地中海に向かって南下すると突然、気候や建物の色合いが北フランスから、がらっと変わることに気がつかれるかと思います。
マルセイユを中心とした周辺地域がプロヴァンス地方で、イタリア国境に向かって、ニースを中心とした地域がコートダジュール地方です。 建物の特徴は微妙に異なりますが、それはまた追ってお話しましょう。

south france color北フランスも南フランスもそれぞれの気候・風土にマッチし、その地方でとれる石材の色合いが街を彩ります。 北フランスやパリの建物はおさえたトーンの色彩で渋い美しさがあります。 屋根はスレートのチャコールグレー、壁はライムストーンのアイヴォリーホワイトと言ったように。 一方、南フランスの建物は真っ青な空のもと、陽光を一杯受けて、明るい色合いがとても陽気で美しく見えます。 クリーム色、肌色、桃色、橙色、石榴色、等々。 これらの色は天然の石や顔料の色合いなので、決して強烈に見えません。 混じりけが少なく彩度が高いですが、どこか柔らかさを感じる自然な色合いです。
こちらの写真を見ると、古い建物の味がとても良く出ています。 きれいな色合いの漆喰ですが、経年により、朽ちていたり、ガタボコしていたり、天然の石の香りがする空間です。 この中にいると古い建物の温もりに包まれているようで、ほっとして癒されます。 内部、外部共に、ざらざら、でこぼこした質感が時間の移ろう中、光によって様々な陰影をつくり、とても魅力的です。 この「洗練された田舎感」に安らぎを感じる建物が南仏にはとても多いです。 概してフランスの田舎はお洒落な印象を受けます。 ヨーロッパ全般にも言えますが。
日本の都会ではピッカピカの新築の価値が高く、古くなるほど資産価値が下がるのが現状です。 地震のある・なしや、木造と石造建築の耐用・耐久性が違う背景もありますが・・・  
アトリエ アマルフィターナでは現代生活、都会生活で失われがちな「古くなって行く良さ」を経年と共に味わえる建物創りを大切にしてデザインします。
ラ・トロペジエンヌと名付けて、南フランスの明るい陽光と色彩を感じる建物の設計・デザインをご提案しています。