La petite Égéenne 1

ラ・プティット・リゾート ストーリー。
petite はフランス語で「小さい」の女性形。 可愛らしいと言う意味も込めています。
このシリーズではヨーロピアンリゾートの息吹きを感じる瀟洒でコンパクトな大きさの建物のデザイン設計をご提案しています。
第6回目は ラ・プティット・エーゲエンヌ。
ギリシャはエーゲ海の小さな島のヴィレッジにお連れいたしましょう。
エーゲ海の島々を旅行した時に得たインスピレーションからファサードを描きました。

la petite egeenne 1

秋もだいぶ深まってきた今日この頃ですが、不思議に寒い冬に向かって行くに連れ、抜けるように青い空、こんがりと焼けつく太陽の香りがする風景が恋しくなってきます。
エーゲ海の島々と言うと、断崖にへばりつく白亜の家々が印象的ですよね。
斜面に洞窟状に造られた家々は階段状に上がっていく高さの違いでスキップフロアのような面白い空間を生みだしています。
形も自然の形状に合わせて有機的で、曲線が入り込み、天井もドーム型や半円筒型が出現します。
ギリシャの民家を眺めていると、なぜかアドルフ・ロースというオーストリアの建築家(1870-1933)を思い出すのです。
フランスの建築学校(旧エコル・デ・ボザール)の学生だった頃、最初に与えられた、設計図から遠近法に立ち上げて描く課題がA・ロースのヴィラ・モワシ(1923)と言う住宅でした。
形はキュービックなのですが、内部はスキップフロアで構成され、外階段が廻り、最上階のパーゴラのあるテラスへ到達します。 ロースは、その様なキュービックでスキップフロアや吹き抜けのある住宅をいくつか手掛けています。 それらの図面やアクソノメトリーを見ていると、どこかギリシャの断崖の家々を彷彿し、共通するものを感じます。
有機的で自然に近く、とても素朴でのどかなのだけれど、造形空間的に面白いエーゲ海の島々の民家。
地中海地域で発祥した建築空間というのは、アールで支える曲線があちこちに介在し、豊かでとても魅了されます。 建物から投影される影はデ・キリコの絵のような幻想的な世界へと誘ってくれます。
ラ・プティット・エーゲエンヌでは、日本にいながらにしてギリシャのリゾートに滞在しているかのように楽しんでいただけるよう、その特徴や風合いをとり込んだデザイン・設計をご提案しています。
それぞれ敷地固有の条件やお客様固有のご要望を反映させながら、有機的な形やスキップフロア、吹き抜けのある豊かな空間にインスパイアされた建築空間をプランニングいたします。
ご興味をもたれた方はアトリエ アマルフィターナまでお問い合わせくださいませ。