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パティオ・エスパニョル スケッチ1

南フランスやイタリアのヴィタミンカラーも新鮮で魅力的ですが、
スペインの建物の真っ白な塗り壁も青い海や空にとてもよく映えて、魅惑的ですね。
でこぼこした塗り壁や橙色の瓦屋根が落とす碧い影。
からっとした空気と爽やかなそよ風。
そんな地中海特有の雰囲気を思い出しながらスケッチしてみました。

patio espanol sketch 1

ヨーロッパの街は通りから建物の中に入ると中央に中庭が広がっている形状が多いです。
何所帯か、またはいくつかのオフィスが入っていて建物と中庭を共有しています。
通りに対してはファサードでブロックしていて、内に向かって開かれています。
街の広場も皆の集う親密な空間として同様の構成です。
スペインのパティオは中央に噴水があって、水がポチャポチャする音が辺りに静かに響き渡り、とても心地よく感じます。
いにしえのヨーロッパの石造の世界がつくる特有の音のひとつで、郷愁を感じる優しい響きです。
「アルハンブラの思い出」とかアランフェス協奏曲など、ギターの音を聴きたくなってきます。
パティオは四方にアーチの回廊が巡りロの字を形成しているのが完成形ですが、ヴァリエーションとしてUの字やL字もあります。
パティオのある家に住めたら素敵ですね。
柔らかい表情のテラコッタタイル、手描き絵柄の入った水色や青のタイル、そして鉄のレースのようなロートアイアンの格子やゲートが、白い塗り壁によく似合います。
アトリエ アマルフィターナではパティオ空間を楽しむ建物の設計をいたしております。 上のスケッチのプランもございますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。

ヴィラ・イタリアーナ スケッチ1

夏が近づいてきました。
夏のリゾートに想いを馳せながら、ヴィラ・イタリアーナ スタイルのスケッチを描きました。
villa italiana sketch 1
場所は海を遠くに見渡す小高い丘の上。
芝生が陽の光にきらきら輝き、小鳥がさえずる緑濃き庭園を前にしたヴィラ。
南フランスやイタリアではファサードの色合いがとても明るく、スケッチのように山吹色をはじめ、桃色、肌色、オレンジ色、石榴色、等、真っ青な空にすかっと映える色使いに魅了されます。 でも決してきつい色ではなく、アースカラーの柔らかみのある自然な色合いです。
シンメトリー感のあるバランスを保ちながら、微妙にヴァリエーションを与えて、ファサードにリズムを作りました。
多くのヴィラがそうであるように、庭の広がる南側はプライヴェートゾーンですので、北側に正面玄関のくるファサードを構えています。 玄関までのアプローチが長いと、ますますヴィラらしくなります。
リゾートの建物は、あちこちの方位や階にテラスやバルコニー、カバードポーチを配して、そこで景色、自然の移ろいを楽しむのが醍醐味でしょう。
南フランスでもイタリアでも気候の良い季節になると、人々は毎日のようにテラスや庭に出したテーブルで食事をしています。
海のはるかかなたの地平線の日の出や日没を観賞しながらテラスで食事、なんて憧れてしまいますね。
そんな優雅な時間を過ごすイタリアのリゾート地、アマルフィを思い出します。
アマルフィのホテルのテラスから撮った早朝の日の出の風景のスナップショットをお届いたします。


アトリエ アマルフィターナでは日々優雅なリゾート気分を味わいながら暮らしたい貴方のために、ヴィラ・イタリアーナ の華やぎある設計・デザインのご提案をいたしております。 お気軽にお問い合わせくださいませ。

ラ・トロペジエンヌ 2

laTropezienne
トロペジエンヌとはパリジェンヌと同様、サン・トロペの人(女性)の意味です。
サン・トロペはマルセイユからニースに向かって地中海沿いに半分過ぎた位のところにあるリゾート地です。
フランス人もここに別荘を持つことを憧れるのどかな海辺の町です。
港の通りを歩いていると、桃色や肌色などの明るい色合いの漆喰壁に橙色のテラコッタ瓦の屋根の街並みが続き、抜けるように青い空と青い海にとても美しく映えます。
「ラ・トロぺジエンヌ」と名付けましたこの物語ではアーバンライフの建物に南フランス地中海の町の明るい陽光やそよ風を感じるデザインを吹きこみました。
窓辺のプランターにどの花を置こうか、などとガーデニングがいつの間にか好きになってしまう、緑や花々がよく似合う陽気なファサードです。
暖色の壁に水色やペパーミントグリーンのよろい戸、ロートアイアンが一層お洒落に引き立てます。
maison rose1 tropezienne

アトリエ アマルフィターナでは住宅、店舗等の建築において、南フランスのそよ風が吹いてきそうな「ラ・トロペジエンヌ」ストーリーにて設計・デザインのご提案をいたしております。 次の休みは海へ、などと楽しい思いを馳せたくなる外観をおつくりします。 
ご興味を持たれた方はお気軽にメール、お電話にてお問い合わせ下さい。

romantic & bucolic interior -french 01

アトリエ アマルフィターナでは romantic & bucolic と称したインテリアデザインをご提案しています。
6つのベーシックなポリシーを持ってデザインしています。
1.ロマンティック
2.牧歌的
3.手仕事感
4.自然な素材、風合い
5.曲線を採り入れる
6.心弾む色使い
クラシック音楽にロマン派というのがあるのと同じように、建物づくりにおいてもロマンティックというのはとても大切な要素と考えています。
そして、ブコリックと称し、ヨーロッパの田舎にみられる素朴なのにどこか粋で、四季を楽しみ、経年によって、一層魅力にあふれた建物やインテリアを目指しています。
そうしたヨーロピアンテーストのインテリアのご紹介を交えながら発信して行きたいと思います。
今回は、フレンチ編からスタートします。

romantic bucolic interior

chambre d'hote romantique
chambre d’hôte en Normandie, France

こちらはイギリスですとB&Bにあたるシャンブルドットと言うフランスの一般家庭が提供する宿泊ルームのインテリアから。
フランスやイタリアのインテリアを見ていると、赤の使い方がとても上手に感じることが多いです。赤は使いようによっては、強烈になってしまう色合いです。
でも、同じ赤でも洗練された上品な色合いで安らぐ空間となっています。
壁の塗装はちょっとワントーン落としたアースカラーの赤で、テクスチャー感ある塗り方に味わいがあります。
そして、大事なのは赤と一緒に使うカラースキームです。
ホワイトと木製家具の飴色、ライトブラウンのフローリングでまとまっていて、軽やかで暖かな雰囲気を醸し出していますね。
カーテンやベッドに使われているファブリックはトワルドゥジュイ。
黒や青、赤等の単色使いで景色が描かれているフランス伝統の生地です。
ヴェルサイユ南西のジュイアンジョザスという町で誕生しました。
手仕事の味わいある家具や暖炉も素敵です。
古びたシャンデリアとウォールブラケットを灯したら、すっかりロマンティックな気分になりそうですね。
色使いは人の心理にかなりの影響を及ぼします。 インテリアも外観も、居住空間においては、基本的に気持ちが上向きになるように、色使いを配慮することが大事です。
アトリエ アマルフィターナでは建築設計・デザインと併せて、インテリアも本格的ヨーロピアンリゾートをご希望のお客様のために、壁塗料、トワルドゥジュイ、ヴィンティジ家具、等、フランスから直輸入して romanntic & bucolic なインテリアデザインをご提案しています。 詳しくはメール・お電話でお問い合わせ下さい。

コントゥ・ドゥ・フェの世界

フランス語で「コントゥ」はお話、「フェ」は妖精という意味です。 コントゥ・ドゥ・フェはおとぎ話のことです。
妖精が棲んでいそうな、おとぎの国の雰囲気が漂う建物の外観をフィーチャーしてみましょう。

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フランスはヴェルサイユ庭園内にあるマリーアントワネット王妃の田舎家。 厚い木の扉が「ギィーッ、パタン!」と開いて、中から妖精がパタパタ羽根の音をさせながら飛び出してきそうな感じがします。
南イタリアはアルベロベッロのトゥルッリ。 とんがり屋根の民家。 童心に返るようです。

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こちらはイギリスはウェールズにあるエコ住宅。 床面が水平以外は自然で自由なラインで構成されています。

russie1 mexico
ロシアはクレムリンの聖ワシリイ大聖堂。
そして、メキシコにある貝殻の形をした住宅。

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もちろん、バルセロナのガウディの建築。 夕方ライトアップされると、まるで海の中の竜宮城のようで、とても幻想的です。 アールヌヴォーの時代、スペインではモデルニスモ建築と呼ばれます。
こうした有機的で丸みのあるデザインは自然界により近く感じ、詩情あふれ、妖精が宿っていそうで、どこかシューレアリスティックな面白さがあります。 定規を使った直線が支配する形ではなく、粘土のようななだらかな曲線、曲面のある塑造的な形です。
ここで、ちょっとヨーロッパと日本の伝統建築の比較のお話をします。
もともとヨーロッパは組積造で石を積んでアーチを形成して支えることで開口部や屋根を作りました。 なので石という硬い材料使いですが、曲線、曲面があちこちに入り込み、また石を彫塑して円柱にしたり角に丸みを出したりして空間に柔らかさがあります。 一方、日本は木造の梁と柱のラーメン構造でその間を雨戸や障子がふさぎ、床も畳の四角いモジュールで構成されています。 木材や障子、畳と言った材料自体に柔らかみのあるものが用いられ、曲線をあまり必要としない空間でした。
ヨーロッパでは曲線使いが多いですが、日本ではスパッと切ったような四角い空間がとても多く、あまり曲線使いの空間になれていないように思います。  
真四角、ピン角、直角、時として鋭角を含む規則的で硬質で冷たい感じの建物が取り巻く現代の生活から少し距離をおいて、おおらか、解放的で自由、温もりのある自然に近い有機的なフォルムの空間で過ごしてみたくはありませんか?
アトリエ アマルフィターナでは「コントゥ・ドゥ・フェ」と名付けて曲線、曲面使いのあるファンタジーに富んだ建築デザイン、設計をご提案いたしております。

ヴィクトリアン・マナー物語

南フランスが真っ青な空に鮮やかな色合いだとすると、イギリスはどんよりした雲に覆われがちな柔らかな色合い。 そこが、また別の魅力でもあります。
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イギリスのお城やマナーと呼ばれる昔の荘園の館はミステリー小説の舞台になりそうなムードが漂い、とてもロマンティック。 怪しい雲空に稲光が光ったらもうすっかりサスペンス気分です。
広大な領地には緑濃き庭園が拡がります。
そして、緑豊かでとても美しいイギリスのカントリーサイドの家々。
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コッツウォルドストーンにはつるバラがよく映えます。
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つるバラがゲートや玄関、窓辺を彩ります。 両側にポーチ柱などなく切妻の庇がついただけの簡素な玄関ですが、そのひなびた感じにとっても風情があります。
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白い窓とのコントラストが美しい古びたレンガの家。
コンサヴァトリーがついていたら言うことなしです。
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コンサヴァトリーで緑の庭を眺めながらアフタヌーンティーを楽しんだり、趣味の時間を過ごしたりできたら優雅ですね。
アトリエ アマルフィターナでは、コッツウォルドストーン、レンガを使ったアシメトリックなヴィクトリアンスタイルのファサードデザインや、コンサヴァトリーを組み込んだガーデンライフを楽しむ建築設計をいたしております。
イギリスの風格あるデザインの建物をご希望されている方、メール・お電話にてのお問い合わせお待ちしています。

エーゲアン・アイランズ物語

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エーゲ海、サントリーニ島の岸壁の起伏にへばりついて建つ住居群。
まるで海底にでもいるような青と白のファンタジーある世界です。
滑らかな曲線や曲面、半球、円筒で構成されていて、波や水や光の揺らめきを感じます。
大都会の硬質でピン角、垂直、直角ラインで構成された建物の世界からやって来ると一度に緊張から解き放たれたようで癒されます。
こんな有機的なフォルムの建物で爽やかな気分でリラックスして過ごせたら素敵ではありませんか?
アトリエ アマルフィターナではエーゲ海の島々の建物からインスパイアされたオリジナルでヴァリエーション豊かなデザイン・設計をいたしております。

スパニッシュパティオ物語

スペイン、アンダルシア地方。 グラナダ、コルドバ、セビリア等々の旧市街を訪れるとイスラム文化と融合した魅惑的な建築に出会います。
小路を散策していると、その両側は白い壁で閉ざされています。 そして、所々アーチに穿った入口をのぞくと、レース模様のようなロートアイアンゲートが現れます。

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その先に見えるのは緑や色とりどりの花々で一杯の陽の降り注ぐパティオ。
外に向かって閉ざし、内に向かって開かれた中庭空間が奥に広がります。

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中央には噴水があり、パティオ内に水の音が心地よく響きます。
そこに美しい色をしたカナリアのさえずりなど聞これば、もう夢見心地の世界にいる気分でしょう。

patio corridor  patio stairs

パティオの周囲をアーチの回廊が巡っています。
その回廊の一角にある階段を上って・・・。
上から手摺越しにパティオを眺めるのもまた楽しい。

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こちらのように、スペインにはパラドールと言う昔の宮殿や修道院を改修した豪華なホテルがいくつもあります。
パティオでモーニングコーヒーを飲むなんて格別ですね。

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そして、パティオ建築の最高傑作はやはり、アルハンブラ宮殿でしょうか。
周囲をギャラリーが取り囲む中庭空間の形は、街の広場においても同様で、ヨーロッパの特徴ある空間です。
外からの交通を遮断して、そこに人々が憩う親しみやすい空間が形成されます。
中にいるだけで様々なストーリーが展開しそうなパティオ空間。
中庭のある住宅をコートハウスと呼びますが、魅力一杯のパティオのある暮らしはとても豊かなものです。
アトリエ アマルフィターナではスペインのクラシックな建築にインスパイアされたパティオ空間を採り入れた設計や外観デザインをご提案いたしております。

ヴィラ・イタリアーナ

ヨーロッパにはかつて裕福な一族の邸宅やお城として建てられ、現在ホテルとして使われている豪華な建物が沢山あります。
イタリアにはそうしたとても魅力的なヴィラが風光明美なリゾート地に建っているのをよく見かけます。

italian villa  villa carlotta

上の写真を見ると、フランスとも、イギリスとも、スペインともまた異なるイタリアンなスタイルのファサードです。
シンメトリックなリズムを持ち、見上げると装飾の施された屋根の軒が見え、緩勾配の屋根は見えません。
その当時の贅をこらして造られたどっしりとした石造り。 建物の前には緑豊かな庭園が広がります。 披露宴会場としてもよく使われます。
中は中でまた、素晴らしいインテリアが広がります。 必ずしもこってりしたクラシックではなかったりします。 現代的なセンスで、洗練された、重すぎず、華のあるクラシックテイストに魅了されます。 イタリア人の色使いのセンスはフランス人と張り合い、抜群! フランス人の色使いともやや異なります。 たっぷりロマンティックな気分に浸れる内装で夢を見させてくれます。
この建物をそのままというわけに行きませんが、そのエッセンスが詰まった建物で過ごせたら素敵ですね。
そんな優雅な空間をご希望される貴方のために、アトリエ アマルフィターナではヴィラ・イタリアーナと名付けたストーリーにてイタリアの風光明美なリゾートに立つヴィラやホテルにインスパイアされたオリジナルな設計デザインをいたしています。

ラ・トロペジエンヌ

パリから地中海に向かって南下すると突然、気候や建物の色合いが北フランスから、がらっと変わることに気がつかれるかと思います。
マルセイユを中心とした周辺地域がプロヴァンス地方で、イタリア国境に向かって、ニースを中心とした地域がコートダジュール地方です。 建物の特徴は微妙に異なりますが、それはまた追ってお話しましょう。

south france color北フランスも南フランスもそれぞれの気候・風土にマッチし、その地方でとれる石材の色合いが街を彩ります。 北フランスやパリの建物はおさえたトーンの色彩で渋い美しさがあります。 屋根はスレートのチャコールグレー、壁はライムストーンのアイヴォリーホワイトと言ったように。 一方、南フランスの建物は真っ青な空のもと、陽光を一杯受けて、明るい色合いがとても陽気で美しく見えます。 クリーム色、肌色、桃色、橙色、石榴色、等々。 これらの色は天然の石や顔料の色合いなので、決して強烈に見えません。 混じりけが少なく彩度が高いですが、どこか柔らかさを感じる自然な色合いです。
こちらの写真を見ると、古い建物の味がとても良く出ています。 きれいな色合いの漆喰ですが、経年により、朽ちていたり、ガタボコしていたり、天然の石の香りがする空間です。 この中にいると古い建物の温もりに包まれているようで、ほっとして癒されます。 内部、外部共に、ざらざら、でこぼこした質感が時間の移ろう中、光によって様々な陰影をつくり、とても魅力的です。 この「洗練された田舎感」に安らぎを感じる建物が南仏にはとても多いです。 概してフランスの田舎はお洒落な印象を受けます。 ヨーロッパ全般にも言えますが。
日本の都会ではピッカピカの新築の価値が高く、古くなるほど資産価値が下がるのが現状です。 地震のある・なしや、木造と石造建築の耐用・耐久性が違う背景もありますが・・・  
アトリエ アマルフィターナでは現代生活、都会生活で失われがちな「古くなって行く良さ」を経年と共に味わえる建物創りを大切にしてデザインします。
ラ・トロペジエンヌと名付けて、南フランスの明るい陽光と色彩を感じる建物の設計・デザインをご提案しています。

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