コントゥ・ドゥ・フェの世界

フランス語で「コントゥ」はお話、「フェ」は妖精という意味です。 コントゥ・ドゥ・フェはおとぎ話のことです。
妖精が棲んでいそうな、おとぎの国の雰囲気が漂う建物の外観をフィーチャーしてみましょう。

hameau marie antoinette albero1
フランスはヴェルサイユ庭園内にあるマリーアントワネット王妃の田舎家。 厚い木の扉が「ギィーッ、パタン!」と開いて、中から妖精がパタパタ羽根の音をさせながら飛び出してきそうな感じがします。
南イタリアはアルベロベッロのトゥルッリ。 とんがり屋根の民家。 童心に返るようです。

wales3 wales
こちらはイギリスはウェールズにあるエコ住宅。 床面が水平以外は自然で自由なラインで構成されています。

russie1 mexico
ロシアはクレムリンの聖ワシリイ大聖堂。
そして、メキシコにある貝殻の形をした住宅。

gaudi2 gaudi1
もちろん、バルセロナのガウディの建築。 夕方ライトアップされると、まるで海の中の竜宮城のようで、とても幻想的です。 アールヌヴォーの時代、スペインではモデルニスモ建築と呼ばれます。
こうした有機的で丸みのあるデザインは自然界により近く感じ、詩情あふれ、妖精が宿っていそうで、どこかシューレアリスティックな面白さがあります。 定規を使った直線が支配する形ではなく、粘土のようななだらかな曲線、曲面のある塑造的な形です。
ここで、ちょっとヨーロッパと日本の伝統建築の比較のお話をします。
もともとヨーロッパは組積造で石を積んでアーチを形成して支えることで開口部や屋根を作りました。 なので石という硬い材料使いですが、曲線、曲面があちこちに入り込み、また石を彫塑して円柱にしたり角に丸みを出したりして空間に柔らかさがあります。 一方、日本は木造の梁と柱のラーメン構造でその間を雨戸や障子がふさぎ、床も畳の四角いモジュールで構成されています。 木材や障子、畳と言った材料自体に柔らかみのあるものが用いられ、曲線をあまり必要としない空間でした。
ヨーロッパでは曲線使いが多いですが、日本ではスパッと切ったような四角い空間がとても多く、あまり曲線使いの空間になれていないように思います。  
真四角、ピン角、直角、時として鋭角を含む規則的で硬質で冷たい感じの建物が取り巻く現代の生活から少し距離をおいて、おおらか、解放的で自由、温もりのある自然に近い有機的なフォルムの空間で過ごしてみたくはありませんか?
アトリエ アマルフィターナでは「コントゥ・ドゥ・フェ」と名付けて曲線、曲面使いのあるファンタジーに富んだ建築デザイン、設計をご提案いたしております。